2015年の目標

Objectives for 2015

2015年の目標
●「ワンハンドピアノレッスン」:
演奏の楽しみを伝え、誰もが片手演奏に親しめる環境をつくります。

楽譜化事業:
作曲家と共に良質な入門教材を作ります。

収録事業:
弾き方を解説する映像を用意します。

イベント事業:
ワークショップ「ワンハンドピアノフェスタ」を開催します。東京ではアマチュアピアニストの参加者を広く募ります。大阪ではワンハンドピアノレッスンの生徒を中心とした交流の場として開催します。

音楽教室:
片手演奏の習熟度を客観的に理解しやすいように、各レベルに応じた教材作りと、段階を追ってレベルアップできるメソッド作りを行います。

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●「左手のアーカイブ」プロジェクト:
左手のピアノ演奏という貴重な音楽分野の発掘・復興を促進させます。

収録事業:
歴史的名曲、及び現代作品を紹介する映像とCDを作成します。

楽譜化事業:
引き続き現代曲の楽譜化を行い、国内外に提供します。

イベント事業:
コンサート・「左手のアーカイブコンサート」を開催します。関東と関西の音楽ホールにて、国内外の優れたピアニストの演奏による作品紹介を行い、左手のピアノ作品の芸術的価値をいっそう高めます。
 
 

左手のピアニスト・智内威雄(2015年1月4日)
2015年を振り返って

■楽譜出版について

 昨年のメイン事業であった入門楽譜について、東京芸大作曲専科の学生を中心に、彼らと19曲を収めた楽譜を出版しました。

 中級楽譜は、塩見允枝子氏、橋爪皓佐氏の協力により作曲され、演奏会で紹介をしてきました。橋爪氏の楽譜は昨年11月に出版し、塩見氏の楽譜は16年春出版予定です。

 上級楽譜は、塩見氏の「ジュピターの環」(今春出版予定)、ゼッキーニ氏の「ナオウリ」(昨年11月出版)。塩見氏の楽曲は宇宙空間を表現する壮大な世界感があり、ゼッキーニ氏の作品はラフマニノフに代表されるピアニスティックな方向を持つ秀曲です。多様性に富む楽曲が左手のピアノ界に生み出されたことを嬉しく思います。

■CDと公開映像について

 昨年はCD第9弾の頒布を開始しました。そして第10弾の録音も行い、プロジェクト発足5年の節目に、初心に返りスクリャービン「前奏曲と夜想曲」、バッハ=ブラームス(ウィトゲンシュタイン編)「シャコンヌ」を収録したました。現在編集中で、16年2月に頒布予定です。ご期待ください。

■コンサートについて

 「左手のアーカイブ」コンサートを5月に東京文化会館、11月に兵庫県立芸術文化センターにて行いました。東京の音楽シーンの中心である東京文化会館に多くの方にお越しいただき開催できたことを嬉しく思います。

 兵庫県立芸術文化センターではゲストにパリ在住のピアニスト、ジャン・デュベ氏を招聘し開催しました。フランスの同時多発テロの直後という大変な時期にも関わらず、コンサートに駆けつけていただき、その演奏はもちろんのことながら、人柄にも魅了される素晴らしい出会いとなりました。
 

左手のピアニスト・智内威雄(2016年1月3日)