8月3日の毎日新聞朝刊神戸版に記事が掲載されました。

201年8月3日毎日新聞神戸版より
http://mainichi.jp/auth/guide.php?url=%2Farticles%2F20160803%2Fddl%2Fk28%2F040%2F482000c

公益財団法人・神戸文化支援基金は、第5回「KOBE ART AWARD」の受賞者を発表した。大賞(賞金50万円)は左手のピアニストとして知られる智内威雄(ちないたけお)さん(39)=大阪府箕面市=で、7日、事務局があるギャラリー島田(神戸市中央区)で表彰式が行われる。

 同基金前身の「亀井純子基金」が設立20年を迎えたのを機に、2012年に始まった。地域で優れた文化・芸術活動を続けている団体や個人を表彰するもので、大賞、優秀賞(賞金30万円)各1点、地域貢献賞(同10万円)2点を選んでいる。智内さんは、録音、映像化、技法の開発などを通じてハンディのあるピアニストの未来を切り開いていることが評価された。

 亀井純子さんは絵画、音楽、演劇が大好きな女性だったといい、1990年に40歳の若さで亡くなった。基金は、純子さんの貯金1000万円を遺族から託されて設立。基金代表理事の島田誠さんは「純子さんはごく普通の女性だった。財団はこれまで4700万円を助成してきたが、それは彼女の遺志をきっかけに始まった。その思いを多くの人に知ってほしい」と話す。【元田禎】

 優秀賞、地域貢献賞は次の通り。(敬称略)
 優秀賞=芸術と計画会議▽地域貢献賞=岸本敏朗(演出家)、谷省吾(演出家・俳優・指導者)
〔神戸版〕

8月5日の神戸新聞朝刊に記事が掲載されました

以下神戸新聞のウェブサイトより
http://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/201608/0009356582.shtml

kobeshinbunlogo 兵庫県内で継続的な活動を展開する芸術家や芸術団体を助成・顕彰する「KOBE ART AWARD(神戸アート・アワード)」の大賞(賞金50万円)に、“左手のピアニスト”の智内威雄(ちないたけお)さん(39)=大阪府箕面市=が選ばれた。

 智内さんは埼玉県出身。2001年に神経性の難病で右手で弾けなくなったが、2年後、音楽活動を再開。片手での演奏曲目の発掘・普及に努め、演奏指導や交流を通じ、ハンディのある演奏家らに希望を与えてきた。活動のため今春、神戸市中央区で社団法人「ワンハンドピアノミュージック」を設立した。

 また優秀賞(同30万円)には、同区を拠点に多彩な芸術活動を続けるNPO法人「芸術と計画会議(C.A.P.=キャップ)」=下田展久(のぶひさ)代表=が、地域貢献賞(同10万円)には、「劇団四紀会」の創立メンバーである演出家岸本敏朗(としろう)さん(81)=神戸市長田区=と劇団「いるかHotel」を主宰する演出家・俳優の谷省吾さん(53)=尼崎市=が決まった。

 同アワードは公益財団法人「神戸文化支援基金」が設けた賞で、今年が5回目。7日午後1時から、神戸市中央区のギャラリー島田で贈呈式がある。同ギャラリーTEL078・262・8058

(堀井正純)
http://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/201608/0009356582.shtml

7月6日午前1時台 NHKラジオ出演のお知らせです。

NHKラジオ第1 ラジオ深夜便 列島インタビュー「その響きが私を救った!」7月6日(水)午前1時台(5日(火)深夜)

—– ▼以下NHKラジオのブログの引用です▼—–

NHKラジオ深夜便 列島インタビュー「その響きが私を救った!」
7月6日(水)午前1時台(5日(火)深夜)

音楽大学を卒業後、ドイツ留学や国際コンクール入賞とピアニストとしての歩みを本格化させた矢先、右手が自由に動かなくなる病を発症した智内威雄さん。
治療しても回復せず、失意のどん底にいた智内さんに、師事する教授が渡してくれたのが、左手だけで弾くピアノ作品でした。

現在は大阪を拠点に、左手のための楽曲を制作したり、企業秘密ともいえる演奏方法をインターネットの動画サイトで公開したりするなど、 「”左手の音楽から受けた希望”を次の人へつなげたい」と活動しています。
独特の響きを持つピアノ演奏と併せてお聞きください。

http://www.nhk.or.jp/r1-blog/shinyabin/247974.html

151129 毎日新聞神奈川版に記事が掲載されました

mainichi「左手ピアニスト」智内さん公演 昭和音大で12月11日
2015年11月29日 毎日新聞神奈川版朝刊より

 「左手のピアニスト」として知られる智内威雄(ちないたけお)さんのコンサートが12月11日、神奈川県川崎市麻生区の昭和音楽大南校舎ユリホールで開かれる。

 智内さんは東京音楽大卒業後にドイツに留学し、国際コンクールで入賞した経験も持つが、2001年、脳からの信号がうまく筋肉に伝わらない難病「局所性ジストニア」を右手に発症。リハビリを経て2年後に「左手のピアニスト」として演奏活動を始めた。現在は左手だけで弾く名曲の復刻や普及を目指す「左手のアーカイブ」プロジェクトにも取り組んでいる。

 公演では昭和音大大学院出身のバスバリトン歌手、田中大揮さんを迎え、「待ちぼうけ」「この道」などの日本歌曲も披露する。

 コンサートを企画したのは、同大のアートマネジメントコースでコンサート運営などを学んでいる学生たちだ。その1人で3年生の阿部芽依さん(24)は、かつてピアノを専攻しており、右手を故障した時に左手で弾くピアノに出会った。「実際に触れてみると左手のピアノ音楽は美しく、5本の指で奏でる楽しさや喜びを教えてくれた。世の中にもっと広まってほしい」という。

 午後7時開演。一般2500円、学生1000円(全席自由)。問い合わせは同大アートマネジメントコース企画制作室(044・959・5121)。【尾中香尚里】


Shouwa-Ondai2015年12月11日(金)
昭和音楽大学南校舎5階 ユリホール
〒215-8558 神奈川県川崎市麻生区上麻生1-11-1

「智内威雄リサイタル 〜巡り逢う、左手のピアニストと歌の調べ〜」

19:00開演(18:30開場)
一般2500円、学生1000円(全席自由席)出

出演:智内威雄、田中大揮

主催・お問い合わせ:昭和音大アートマネジメントコース企画作室 044-959-5121

2015/07/08 NHK WORLD ラジオ日本:特集放送

unnamed企画リポート(約10分。言語によって多少時間は前後します)は、7月8日(水)にNHK WORLDラジオ日本の共通企画として17言語(日本語なし)で放送予定です。17の言語は下記でご確認いただけます。
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/info/select.html

日本では、スマホのアプリでお聴き頂くか、インターネットPCで、放送翌日から1週間ご試聴いただけます。詳細は下記をご参照ください。
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/app/info/index_jp.html

英語のホームページ(番組予告および放送翌日からPCで試聴可能なタブが表示されます)は、下記の通りです。
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/radio/program/


「ハングル日本百科」はハングル、「中国語 日本ジャーナル」は、中国語での放送となります。
らじるらじるは、こちら http://www3.nhk.or.jp/netradio/player/index.html?ch=r2&area=tokyo

ハングル日本百科 NHKラジオ第二
 放送日時:8月 2日(日)17:45-18:00
 再放送: 8月 8日(土)14:30-15:00(別の話題と合わせて放送します)

中国語 日本ジャーナル NHKラジオ第二
 放送日時:8月 8日(土)15:45-16:00
 再放送: 8月15日(土)13:20-13:50(別の話題と合わせて放送します)


NHK WORLD ラジオ日本
Live Streams in English
UTC 05:00 10:00 12:00 14:00 18:00

Windows Media Low

Windows Media High

July 8, Wednesday Radio Japan Focus
Broadening the World of One-Handed Piano Music

150708
Takeo Tchinai

Japanese pianist Takeo Tchinai plays with only his left hand after a severe illness denied the use of his other hand. Having worked hard to spread piano music played with one hand he’s currently assembling material for performances of folk and children’s songs of the Korean Peninsula. We find out more about Tchinai’s work to broaden the world of one-handed performances.

2014/05/27 産経新聞朝刊(全国版)ジストニア関連記事

ライフ

 

脳神経疾患「ジストニア」…各種治療で症状軽減・抑制

2014.5.27 09:30 (1/3ページ)
ジストニアの症状が発症し、意思に反して指を巻き込んでしまう(古屋准教授提供)

ジストニアの症状が発症し、意思に反して指を巻き込んでしまう(古屋准教授提供)
 手指や唇などが思い通りに動かなくなる脳神経疾患のジストニア。局所性ジストニアは音楽家やスポーツ選手に多く発症する。人気デュオ「コブクロ」の小渕健太郎さんなど多くの音楽家を苦しめてきた。命に関わる病気ではないが、QOL(生活の質)に関わる病気だ。(油原聡子)
 
薬、注射、手術
 
 国立精神・神経医療研究センター神経内科の坂本崇医師は「ジストニアは筋肉が勝手に緊張した結果起こる異常な姿勢や運動のことです」と話す。
 全身性タイプと局所性タイプがあり、国内の患者数は約2万人と推計されている。発症のメカニズムは完全に分かっていないが、脳の中の運動を命じる回路が異常を起こし、発症するとされる。音楽家やスポーツ選手は同じ動作を繰り返すことがきっかけで発症するという。ピアニストの場合、演奏中に指を意思に反して巻き込んでしまうといった症状が出る。
 医療関係者の間でもあまり知られておらず、診断は難しい。「脳の写真を撮影しても異常が見られないことがほとんど。自覚をもとに診断します」と坂本医師。誘因となる動作をしなければ症状が出ないが、坂本医師は「誘因となる動作をしなければ済むという話ではない。音楽家の場合、演奏活動に支障が出て、生活ができなくなってしまう」と話す。
治療法は、(1)服薬(2)ボツリヌス注射-が一般的で、「早めの治療だと治療成績も良い。9割まで症状が改善する人もいる。治療によって、うまく症状をコントロールすることは可能」(坂本医師)。
 薬の場合、抗てんかん薬やパーキンソン病などの薬が処方される。ただ、副作用が強く出ることがあり、眠気や集中力の低下の症状が見られることもある。注射は、緊張状態の筋肉にボツリヌス菌の産生する神経毒素を打つことで神経をまひさせ、異常な運動を抑制する。
 外科手術もある。東京女子医大脳神経外科の平孝臣教授はジストニアの手術治療の経験が多く、局所性ジストニアの手の症状の手術だけでも年間30例程度行っている。手術は筋肉へ指示を出す脳の中の神経回路の一部を電気で焼き固め、異常な指示が届かないようにする。平教授は「容易な手術ではないが、この手術で、これまで10人に9人の割合で症状が出なくなった」と話す。
 
電気刺激で
 
 体に負担のかからない新たな治療法の研究も進んでいる。
 脳に電気刺激を与え、局所性ジストニアの症状を改善する方法の開発に、上智大学の古屋晋一准教授らの研究グループが世界で初めて成功。4月、アメリカの学術雑誌のオンライン版で先行公開された。
 古屋准教授によると、健常者10人、ジストニア患者10人の計20人のピアニストに対し、演奏中に頭皮に電極を置き、2ミリアンペアの電流を約20分間、流した。健常者には変化はなかったが、患者は全員症状が軽くなったという。
 古屋准教授は「症状の改善は個人差が大きかったが、症状の重い人ほど効果があった。研究を続け、完治のための方法を探っていきたい」と話している。
                  
 
ピアニストの智内さんは右手に発症
 
 ピアニストの智内威雄さん(37)はドイツに留学中の平成13年、右手にジストニアを発症した。親指が硬直して巻き込んでしまい、演奏中に加え、日常生活にも支障が出るようになった。ATM(現金自動預払機)のボタンが押せなかったり、洗髪のときに指が巻き込んでしまい、こぶしで洗ってしまったり。
 当初は服薬治療を受けたが体に合わず、リハビリを受けた。「最初は症状が数時間続くこともあったが、リハビリでどこの筋肉を緩めれば力が抜けるのか分かってきた」
 今は日常生活に支障はなく、左手だけで演奏する「左手のピアニスト」として活躍。世界でもあまり知られていない、左手だけの楽曲を紹介する演奏活動を行っている。智内さんは「ほとんどの人は発症したら第一線で競い合うことは難しい。演奏家は小さいときから練習を重ね、演奏が本人の一部になっている。演奏ができなくなるということは生きるすべを失うだけでなく、精神的な意味でも大変なこと」と話している。