2016の目標

2016年の目標
■芸術:左手のピアノ作品の発掘と発展について(映像公開・CD制作・楽譜出版について)
 「左手のアーカイブ」プロジェクトにより、現代作曲家の新作と、ゴドフスキー作品等の歴史的楽曲の収録を行います。楽譜はこれまで通り入門~上級楽譜まで多様な作品を出版していきます。
 また法人立ち上げに伴い、楽譜のダウンロード販売を開始します。

■教育・福祉:教育プロジェクトについて
 14年に立ち上げた片手の音楽プロジェクト「ワンハンドピアノレッスン」の新たな試みとして、鍵盤ハーモニカによる入門プロジェクトを開始します。老若男女、これから勉強を始めようという方も参加できる会です。手軽でありながらも本格的な教材を用いて、片手演奏の合奏を楽しめる事を目的にしています。こちらはプロジェクトメンバーの有馬が担当します。

■コンサート・イベントについて
 左手のピアノ音楽の歴史がわかるようなコンサートを行います。具体的に関東では東京門天ホール、関西では芦屋山村サロンにてタイ、トルコ、日本の作曲家に委嘱した作品の新作と、「左手のアーカイブ」プロジェクトの有志による片手のバッハプロジェクトで作られている楽曲の新作を中心とした演奏発表を行います。
 今年は、東京だけではなく、大阪初公開イベント「ワンハンド・ピアノフェスタ!」を行い、より広い地域で片手音楽の発表や交流などを行える環境を作ります。

■法人化について
 「左手のアーカイブ」プロジェクトの活動や可能性は年々広がってきています。今年2016年は、その一つ一つの事業に集中出来る環境を整える事が大切だと感じています。それを後押しする形で今年上半期に「Onehandpianomusic」という法人を立ち上げ、芸術プロジェクトの『「左手のアーカイブ」プロジェクト』と、教育・福祉プロジェクトの『ワンハンドピアノレッスン』、そして様々なイベントをバックアップする仕組みを作ります。

左手のピアニスト・智内威雄(2016年1月3日)

2014の目標

Objectives for 2014

2014年の目標
 「ワンハンドピアノレッスン」にて、入門用教材の充実を図ります。その教材作成を通してピアノを学ぶ者の力を社会に循環させ、より多くの者に鍵盤楽器の演奏チャンスを与えます。

 「左手のアーカイブ」プロジェクトを通して、発掘音源化による再発見と同時に、現代の作曲家への委嘱作品を増やし、過去の楽曲と現代の楽曲による双方向からの復興を行います。それらを通して左手の音楽芸術の発展を目指します。

 「楽譜化作業」を通して、より広く左手の音楽の芸術性をアピールしていきます。具体的には、海外への楽譜ダウンロード販売を開始させます。そうすることにより国境を越えて、左手のピアノ音楽を必要とする者に届ける環境を作ります。

 「コンサート活動」を通して、より多くの人に音楽の魅力を経験出来る舞台を提供します。これまでのソロコンサート、朗読コンサートなどの舞台の他に、小さな子供を持つ家族に向けた舞台作りを模索します。その舞台を通して、次世代に音楽の素晴らしさを伝えます。

2013年を振り返って
片手演奏に親しんでいただくための普及活動として開催したワークショップ「ワンハンド・ピアノフェスタ!」、左手のピアノ楽曲がピアニストにとり価値あるレパートリーである事を示すために、両手のピアニストをフランスから招聘して開催した「左手のアーカイブコンサート」、新たな世界を切り開くため委嘱作品を中心とした現代の邦人作品のみの録音。これらの活動を通して、より多くの方に片手演奏の魅力を知らせる事が出来たのではないでしょうか。初めての試みが多い年でしたが実りの多い年となりました。

2015年の目標

Objectives for 2015

2015年の目標
●「ワンハンドピアノレッスン」:
演奏の楽しみを伝え、誰もが片手演奏に親しめる環境をつくります。

楽譜化事業:
作曲家と共に良質な入門教材を作ります。

収録事業:
弾き方を解説する映像を用意します。

イベント事業:
ワークショップ「ワンハンドピアノフェスタ」を開催します。東京ではアマチュアピアニストの参加者を広く募ります。大阪ではワンハンドピアノレッスンの生徒を中心とした交流の場として開催します。

音楽教室:
片手演奏の習熟度を客観的に理解しやすいように、各レベルに応じた教材作りと、段階を追ってレベルアップできるメソッド作りを行います。

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●「左手のアーカイブ」プロジェクト:
左手のピアノ演奏という貴重な音楽分野の発掘・復興を促進させます。

収録事業:
歴史的名曲、及び現代作品を紹介する映像とCDを作成します。

楽譜化事業:
引き続き現代曲の楽譜化を行い、国内外に提供します。

イベント事業:
コンサート・「左手のアーカイブコンサート」を開催します。関東と関西の音楽ホールにて、国内外の優れたピアニストの演奏による作品紹介を行い、左手のピアノ作品の芸術的価値をいっそう高めます。
 
 

左手のピアニスト・智内威雄(2015年1月4日)
2015年を振り返って

■楽譜出版について

 昨年のメイン事業であった入門楽譜について、東京芸大作曲専科の学生を中心に、彼らと19曲を収めた楽譜を出版しました。

 中級楽譜は、塩見允枝子氏、橋爪皓佐氏の協力により作曲され、演奏会で紹介をしてきました。橋爪氏の楽譜は昨年11月に出版し、塩見氏の楽譜は16年春出版予定です。

 上級楽譜は、塩見氏の「ジュピターの環」(今春出版予定)、ゼッキーニ氏の「ナオウリ」(昨年11月出版)。塩見氏の楽曲は宇宙空間を表現する壮大な世界感があり、ゼッキーニ氏の作品はラフマニノフに代表されるピアニスティックな方向を持つ秀曲です。多様性に富む楽曲が左手のピアノ界に生み出されたことを嬉しく思います。

■CDと公開映像について

 昨年はCD第9弾の頒布を開始しました。そして第10弾の録音も行い、プロジェクト発足5年の節目に、初心に返りスクリャービン「前奏曲と夜想曲」、バッハ=ブラームス(ウィトゲンシュタイン編)「シャコンヌ」を収録したました。現在編集中で、16年2月に頒布予定です。ご期待ください。

■コンサートについて

 「左手のアーカイブ」コンサートを5月に東京文化会館、11月に兵庫県立芸術文化センターにて行いました。東京の音楽シーンの中心である東京文化会館に多くの方にお越しいただき開催できたことを嬉しく思います。

 兵庫県立芸術文化センターではゲストにパリ在住のピアニスト、ジャン・デュベ氏を招聘し開催しました。フランスの同時多発テロの直後という大変な時期にも関わらず、コンサートに駆けつけていただき、その演奏はもちろんのことながら、人柄にも魅了される素晴らしい出会いとなりました。
 

左手のピアニスト・智内威雄(2016年1月3日)