Q.障がいを人前で出すことに抵抗はありませんでしたか?

Q.障がいを人前で出すことに抵抗はありませんでしたか?

A.私も左手の楽曲を勉強するまでは抵抗がありました。しかし、リハビリ中に「皆が言うほど私の状況は悲惨なのだろうか?」という疑問が浮かび上がり、考えが徐々に変わっていきました。恐らく障がいだけを見ていても、その人を理解する事は難しいように思えます。逆に自分の障がいだけを見ていては、周りから理解され難いとも思います。しかし障がいというマイナス部分に目を向けるのではなく、音楽そのものの美しさを追求出来るというプラス部分に目を向けたとき、片手であるか両手であるかという垣根が無くなるように思えます。そういった普遍性を求め続けた左手の音楽の強さに惹かれ、自分の等身大でその音を追求する道を選びました。